床や壁の特殊清掃をしっかり行なっても、どこからか臭ってくる場合、換気扇への臭い移りが考えられます。換気扇の臭いはどのように対処するのか、実例を紹介します。
自殺現場となった部屋の特殊清掃依頼です。
大家さんから室内の腐敗臭が気になるとの指摘があったため、臭いの発生源を調査してから作業を行ないます。
クッションフロアや畳、クロスのリフォームは終えたのに腐敗臭がすること、おそらくキッチン付近だということを前もって聞いていたので、キッチンを中心に確認していきました。
どうやら発生源は換気扇だと判断できたため、クリーニングとオゾン脱臭を行なうことに。
通常のハウスクリーニングと同様の洗浄で、換気扇の油やヤニなどの汚れを落としたあと、屋外のダクト出口を塞いで直接オゾンを当てていきます。
これによって腐敗臭を完全除去することができ、大家さんも満足されていました。
事故があった時に換気扇が回っていると、このように換気扇の油に腐敗臭が付着するケースが多いようです。
清掃前 | → | 清掃後 |
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発見まで1ヵ月かかったことで、室内には大量のハエが発生していたため、殺虫作業から行なった現場でした。
室内には荷物がほとんどなく、食べ物もカップ麺などの食べかけがある程度。
布団の上で亡くなったようで、部屋中に臭いはしっかり漂っています。
まずクッションフロアを撤去したところ、どうやらこの物件はコンクリートに直接クッションフロアを張っていたようでした。
汚染されたコンクリートでも壊すことができないのでそのまま清掃をし、水性の特殊コーティングを施しました。
汚染箇所は清掃したものの、室内にはまだ臭いが残っており、臭いの元を探したところ、換気扇内が原因だろうと判断。
換気扇内の油やカビとまじると腐敗臭が残ってしまうものなので、そのため臭いが取れにくくなっていたようです。
したがって、まず換気扇ユニットを洗浄して片方の穴を塞ぎ、消臭剤を噴霧。
その後オゾン脱臭機をつないで消臭を行なっていきました。
この作業のおかげで、引き渡しの時にはすっかり臭いもなくなりました。
清掃前 | → | 清掃中 |
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